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カンブリア紀とは
地質時代、古生代前期における区分の一つで、約5億4200万年前から約4億8830万年前までとされる。この時代の岩石が出土し研究された最初の地であるウェールズのラテン語名「カンブリア」から、アダム・セジウィックによって命名された。カンブリア紀では、先カンブリア時代によって形成された海洋が地球上のほぼ全てを覆い尽くす。海中では様々な種類に至る海洋生物が現れ、中でも三葉虫等の節足動物が繁栄し、藻類が発達した。むしろ、これ以前の時代からは化石がほとんど得られなかったことから、化石に頼って時代区分を行っていた頃にはこの時代までしか区分ができなかった。そのため、カンブリア紀が従来はもっとも古い名前の付いた区分であり、それより古い地層はカンブリア紀以前というしかなかったのが、「先カンブリア時代」の名の由来である。
三葉虫やフデイシ、腕足類、サンゴなどは古くから発見されていたが、頻繁に産出する生物群は限られていた。カンブリア紀の生物相の多様性がよく知られるようになったのはバージェス動物群の発見以来であり、特に20世紀末の見直しでその内容がそれまでの想像を超えることが明らかとなった。現在の生物と比べ、非常に奇異な姿をした生物が多く見られ、この時期の生物群を総称して「カンブリアンモンスター」とも呼ばれる。この時期の初期には動物門のほとんどすべてが出現したと考えられ、この時代に動物の多様性が一気に増大した可能性がある。これをカンブリア爆発と呼ぶ。
アノマロカリス 学名: Anomalocaris名前はギリシア語で「奇妙な海老」を意味する。これは、最初期に見つかったアノマロカリスの触手の化石がエビの腹部に似ていたためである。 全長60cmから1m程度と、当時の生き物としては大型。リング状の歯列と柔軟性を保つ太い触角を持ち、肉食性だったと考えられている。 | フルディア 学名: Hurdia victoria頭部には一対の刺々しい爪を持ち、その爪でパイナップルの輪のような口に食料を掬い込むと考えられている。顔の正面から突き出ているスパイク状の殻は中空であり、この器官の機能は不明確のままである。その殻の下に柔らかい組織を持たないため、防衛のためのものではない。体の側面に沿って走る側面の丸い突起物から大きなえらがつるされている。 |
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オパビニア 学名: Opabinia五つ目に長く伸びた一本のアームにハサミがあるという個性的な姿が大いに話題になった奇妙な生物。このハサミは口ではなく、本当の口は一本腕の根元にある。 実際の大きさは約10㎝弱。 | ハルキゲニア 学名: Hallucigenia体長は0.5~3.0cm、背中(昔の図鑑だと足かもしれない)に生えた棘が大きな特徴である。現生するカギムシと同じ有爪動物門に属するものと考えられている。 |
ウィワクシア 学名: Wiwaxia全長約2.5- 5cmの楕円形をした動物で、背面は多数の鱗状の骨片で全面が覆われている。また、体の背面に中央を挟んで左右1列に生える10本前後の鋭い棘(とげ)があり、これで身を守っていたと考えられる。現在のゴカイの祖先に近いとの説もある。 | ネクトカリス 学名:genus Nectocaris全長は2〜4cm。胴体は脊索動物的な特徴をもっているのに、頭部はどう見てもエビというなんとも奇怪な生物。ところが極最近になって新たに91個の化石が発見され、これらを調査したところネクトカリスは軟体動物の頭足類、つまりイカやタコの遠い祖先であることがわかった。これが事実ならこれまでで最も古い頭足類の発見ということになる。属名の意味は「泳ぐエビ」である。 |
三葉虫 学名: Trilobita三葉虫は古生代に絶滅した節足動物。体が二つの溝によって縦方向に3分割され、左右の側葉と中軸に分かれることから三葉虫と呼ばれる。たくさんの種類がおり、ナラオイア・オレノイデスなどが確認されている。 | シーラカンス 学名: Coelacanthiformesシーラカンスは多くの化石種によって存在が知られており、白亜紀を最後に化石が途絶えていた。しかし、1938年に現生種の存在が確認された。化石種と現生種の間で形態的な差異がほとんど見られないことなどから、これら2種は「生きている化石」といわれている。 |
オウムガイ殻に入った頭足類で、水深およそ100m~600mに棲む生物です。水深が800mを超えた所では殻が水圧に耐えきれず壊れてしまいます。祖先は4億5千万年前 - 5億年前に誕生し、それからほとんど進化していない「生きた化石」である。 |
登場生物
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